四姉妹からの手紙

2人の物書きの往復書簡です

往復書簡、はじめましょう ── カガワヨリ

 

外国から絵葉書が1枚、ポストに届くことに憧れていたことがありました。長い手紙じゃなくていい。ただ一言、「こちらの食事はボリューミーで太りそう!」とかでいい。わたしのためにハガキを選んで、わたしの住んでいる場所を思いながら住所を書いて、わたしの顔を想像して一言書き添えてくれたらそれは嬉しいだろうな。『手紙は、あなたがいない時にあなたのことを想ったという証です』と誰かが言った。

 

往復書簡をしたいな、と思ったのはこの感覚に近かったんだよね。

 

小学生の時に、交換日記をすることが流行った。何人もと日記を交換し合い、毎日それぞれの顔を思い浮かべながら思いついたことを書けるだけ書いて渡すということを繰り返していた。言葉はどんどん止まらなくて、ずっと机に向かって渡す相手のことを思いながら、なにかを書き続けた。

大人になってそれは、仕事になった。起きたことを文章にして発表するお仕事。子どもの頃の交換日記が、公開日記になったみたいだよね。いつしか書くものは特定の誰かのためではなく、顔のぼんやりとした誰かのための文章になった。不特定多数に向けたものだから、たった一人の顔だけが思い浮かぶこと、たった一人のためだけに文章を書くことはあまりないのよね。特定の誰かになにかを送る時はもうLINEばかりになってしまった。ラクだよね、LINE。ラクすぎるくらい。

 

あらためて、誰かと言葉を交換したいな、たわいものないこと、深刻なこと、なんでもいから今、目の前にあることを、ラクをしすぎず、少し長い言葉で。ふとそう思い立って「往復書簡しようよ」とお誘いしたのでした。LINEで。やっぱりラクすぎるね、LINEは。

 

じゃあ今、目の前にはなにがあるかというと、ローソンの『あさりの貝だしらーめん』の蓋がある。ミニサイズ262kcalで396円とコスパはいまいちだけど、味は美味しいのでおすすめ。あまり食欲がないランチにいいなと思って食べたのだけど、いつの間にかとなりにBIGサイズのコンソメポテチと苺ポッキー2箱ぶんのゴミが並んじゃってて自分でも驚いた。苺ポッキーはあなたが好きだと聞いてから、2日に1箱は食べています。わたしは凍らせて食べるのが好き。

 

こちらの食事はミニサイズですが、おやつ付きなので太りそうです。

 

カガワヨリ